2022.08.24
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痛みなどがあると、とりあえず湿布薬を貼って様子を見る、という方も多いのではないで
しょうか。
安易に何枚も貼ってしまいがちですが、実は湿布薬は正しく使用しないと深刻な事態を招き
かねません…。
【湿布薬はれっきとした『薬』…だから副作用もある!】
湿布薬は皮膚から薬剤を吸収させることで痛みや炎症を和らげる効果のある、れっきとした『薬』です。
湿布薬を大量に貼ると、皮膚から吸収された有効成分の一部が血液中に取り込まれて全身に
回り、胃粘膜の保護作用を低下させてしまいます。
そのため胃腸障害を起こしやすく、吐き気・消化不良・下痢・消化器の潰瘍や出血といった
副作用が現れることがあります。また、腎機能障害を引き起こすケースもあります。
【高齢者はより注意が必要!】
2022年度の診療報酬改定により、病院で処方できる湿布薬の枚数が1回63枚までとなりましたが、
実際に、市販のものと併用して大量に湿布薬を貼り続けていた高齢者が、急性胃潰瘍で吐血して
緊急搬送されたケースが報告されています。
高齢者は筋肉や脂肪の量が少なくなっており、皮膚も薄くなってバリア機能が低下して
いる人も多いため、貼り付けた湿布薬から吸収される成分が過剰になってしまう可能性が
あるので、より注意が必要です。
【皮膚症状にも要注意!】
最近では、成分がより吸収されやすく、粘着力も非常に強力な湿布薬も登場しており、かぶれや発疹を
起こしやすくなっています。皮膚が薄い高齢者の場合だと、一気に剥がすことで皮膚が傷ついてしまう
ケースもあります。
また 「ケトプロフェン」 という成分が含まれている湿布薬は「光線過敏症」という副作用を
起こしやすく、湿布薬が貼られている皮膚の表面に日光などの強い紫外線が当たると、
強いかゆみ・発疹・腫れ・水ぶくれ・ただれなどの激しい皮膚炎症状や色素沈着が起こり、
これらの症状が全身に広がるケースもあるそうです。
【部位別 湿布薬の上手な貼り方】 *フィルムをはがす前にハサミで切り込みを入るとフィットしやすくなります。
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手軽だからこそ、用法・用量を守って正しく湿布薬を使いましょう。
※引用・参考:日刊ゲンダイ「ヘルスケア」(https://hc.nikkan-gendai.com/articles/275935)
LOXONIN HP(https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_loxonin-s/gaiyou/loxonin-s_pap/)