2019.12.20
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「セルフメディケーション」とはセルフケア(自己治療)の1つで、自分自身の健康管理や疾病治療することを
言います。実はコレ、昔の人は当たり前にやっていたようです。
特に、江戸の人々はセルフメディケーションの意識がとても高く、その筆頭としては、
自ら薬草を育て、薬を調合するなど“健康オタク”として知られていた徳川家康が挙げられ
ます。徳川家の公式記録『徳川実記』には、徳川家康の実践していた健康法が記録されて
います。現代人にも応用できそうな徳川家康の健康術について、ご紹介いたします。
①粗食をつねとする
徳川家康は「贅沢は月に2~3度で十分」と言い、麦飯と豆味噌中心の食事をしていました。
この組み合わせは、疲労回復や脳の機能回復に効果的です。
現代の栄養学的見地から見ても、健康的な食事と言えるのではないでしょうか。
②冷たいものは口にしない
夏でも、きちんと火を通したものを食べる習慣を身につけていたという徳川家康。
衛生状態の悪い当時、有害な雑菌やウイルスを体内に取り込まないための知恵だったよう
です。
③季節はずれのものは食べない
ある年の11月、同盟を組んでいた織田信長からひと籠の桃が届けられました。
この時期の桃は貴重な果実ですが、すべて家臣に与えてしまったといいます。
自然に育てられた旬の食材は栄養成分も充実しており、その季節の健康を助けてくれます。
その点でも徳川家康の発想は理にかなっています。
④肉もほどほどに食べる
粗食を好む一方で、キジやツルなどの焼き鳥を楽しんでいたといいます。
動物性タンパク質は血管を強くし、筋肉の衰えを予防する効果があります。
高齢者が寝たきりになる2大原因は脳卒中と転倒による骨折。
この2つの予防のためにも、年齢にかかわらず、ある程度の動物性タンパク
質を食べることをおすすめします。
⑤体を動かす
70代で自ら鷹狩りに臨んでいた徳川家康。
さらには、剣術・弓術・水泳・乗馬などを好んで行っていたといいます。
鷹狩りについては「その土地の状況を知るのはもちろん、骨や筋肉、手足が機敏になり、
暑さ寒さをいとわないようになるので、病気にかからない。夜も1日の疲れでぐっすり
眠れる」と健康効果を実感していたようです。
⑥香を聞く
香木をたいて、そこから立ち上る香りを嗅いだり、香の名をあてたりするのが「香道」。
徳川家康も好んで香を聞き、香木を海外から取り寄せるほど熱心だったといいます。
戦で精神をすり減らす戦国武将が、香で心を落ち着かせた様子は、現代のアロマテラピーに
通じるものを感じますね。
⑦薬について学ぶ
徳川家康は薬学を熱心に学び、自ら薬剤を調合していました。
久能山(静岡県)の麓に薬園を設け、100種類を超える薬草を栽培していたといいます。
自分で調合するのは無理にしても、飲んでいる薬がどのようなものか、副作用はあるのか
などを調べて、知っておくくらいの意識は持っていたいものです。
⑧酒は「薬」として飲む
お酒については嗜好品というだけでなく、疲れを取る医薬として注目していた徳川家康。
現在も販売されている「養命酒」が最初に作られたのは1602年。
その翌年に江戸幕府を開き、その際「養命酒」を献上された徳川家康は、これを気に入ったと
伝えられています。
いかがでしたでしょうか? 日本人初の“健康オタク”といわれている徳川家康の健康術を実践すれば、
健康面で天下がとれるかもしれませんね!
※引用・参考:女性自身(https://jisin.jp/)